わたしが自腹で買った本ではないのですが、「アドバンストMS SQL SERVER 2008 構築・管理」は特にSQL Serverのトラブルシューティングや運用管理の実務で使えるいい本で、SQL Server関連のトラブルがあるとまず本書を確認する感じです。
そこで本書を紹介したいと思います。
■目次
まず目次はこんな感じです。(Amazonから抜粋)
第1章 導入と構成
第2章 ストレージ要件の整理とファイル配置
第3章 テーブルとインデックス
第4章 統計情報とCHECKDB
第5章 フラグメントと領域監視
第6章 データの移動
第7章 バックアップ管理
第8章 セキュリティ
第9章 モニタリングツール
第10章 メモリ、プロセッサ、I/O
第11章 ロック
第12章 クエリインデックスチューニング
第13章 クラスタリング
第14章 データベースミラーリング
第15章 ログ配布
第16章 レプリケーション
SQL Serverの機能についてひと通り網羅されていることがわかると思います。
■実務で使えるネタ多数あり
マイクロソフト製品の中でもSQL Serverは
SQL Server 2008 自習書シリーズ
徹底検証シリーズ | SQL Server 2008 R2
等比較的公開情報が充実している方だと思いますが、やはり実務で使えるノウハウに関する情報は少ないのが現実です。「アドバンストMS SQL SERVER 2008 構築・管理」は実務で使えるノウハウが多いです。
わたしとしては特に以下が役に立ちました。
- SQLトレース等の負荷の目安
- 実行プラン解析例
- デッドロック解析例
- クラスタ復旧パターン
■SQLトレース等取得すべき項目と負荷の目安
SQLトレースは負荷がかかると一般に言われますが、じゃあどの項目を取得するとどれだけ負荷がかかるのか?という情報は中々ありません。本書ではSQLトレースも含めて、一般の運用時、トラブル解析時にそれぞれ取得すべきデータ項目一覧と負荷の目安が記述されています。
■実行プラン解析例
またやたら処理時間がかかるクエリの原因調査を行う場合、実行プランの解析が必要になります。この実行プランの解析については中々情報がないのですが、本書はある程度実行プランの解析方法についてもまとめられています。
■デッドロック解析例
第11章 ロックではログからデッドロックの原因をログからの調査例が記載されています。
■クラスタリング環境のトラブルパターンと復旧手順例
第13章 クラスタリングでは、単にSQL Serverクラスタリングの仕組みだけでなく、発生しうるトラブルのパターンとパターンごとの復旧手順例まで記述されており、実際にクラスタ環境のトラブルシューティングや運用手順作成時に役に立つと思います。
仕事で使ったポイントを記載してきましたが、同じことで困っている人であれば本書は助けになると思いますので一度目を通してみてください。